春らしい陽気になる3月頃になると、小さな青い小花「オオイヌノフグリ」が見頃になりますね。咲いている期間が短い貴重なお花です。
オオイヌノフグリの由来や意味はイヌフグリから
(3月下旬 横浜市)
この小さな青い小花は「オオイヌノフグリ」。道端や畑でよく見かける雑草ですね。車道の片隅の陽だまりに咲いていました。お花の名前は知らずとも、目にした方も多いのではないでしょうか。
このお花は「イヌフグリ」に似ていて大きいとことから名前がついたそうですね。フグリというのは「陰嚢」という意味。イヌフグリは、果実の形が犬の陰嚢に似ていることからついたのですが、オオイヌノフグリの果実は陰嚢に似ていません。
オオイヌノフグリとしてみれば、とんだ迷惑なお話。自分自身は陰嚢に似た要素を全く持っていないのに、イヌフグリに似ているというだけで命名されてしまったのですから。
お花の名前は人間の勝手な思考で付けてしまうので気の毒だと思う事が多々あります(ヘクソカズラとか。・・・あのお花も凄く可愛いのに)。
オオイヌノフグリの別名は「瑠璃唐草」「天人唐草」「星の瞳」
▼瞬く星のように咲く「オオイヌノフグリ」
(3月下旬 東京都)
愛犬の足元に小さく咲く姿が可愛い。チラチラと瞬く青い星のようです。フグリなんて名前よりも別名の「星の瞳」の方がぴったり!と思います。
別名は「星の瞳」の他に「瑠璃唐草」「天人唐草」があります。
<オオイヌノフグリ>(白い花はハナニラ)
(3月下旬 東京都)
[花言葉]信頼、忠実、清らか
[開花時期]2月~5月
[形態など]一年草
※花言葉は色や種類で違います。ここでは代表例を記載しています。
オオイヌノフグリとネモフィラは同じ別名を持つ
オオイヌノフグリの別名のうち「瑠璃唐草」はネモフィラも同じ別名を持っています。確かにネモフィラと似ているのですが、お花の大きさが全く違います。
以下はオオイヌフグリと色も姿もよく似たネモフィラ・メンジェシー。似ているけれどよ~く見てみると、花びらの様子が違いますね。個人的には、オオイヌフグリの方が花びらが薄いように感じます。
▼ネモフィラ(メンジェシー)
▼オオイヌフグリ
(3月下旬 横浜市)
ネモフィラはオオイヌノフグリが咲いている頃に園芸店で流通します。ネモフィラはいくつか種類があるのですが、私は「ペニー・ブラック」がお気に入り。暑さ寒さに弱くて、蒸れやすいので育てるのは案外難しいのですが。
▼蕾も可愛いネモフィラ、ペニー・ブラック
(3月下旬 横浜市)
ネモフィラは「林を愛する」から来ていて、茂みの陽だまりに自生していることが由来だそうですよ。ならば、同じ別名を持つオオイヌフグリだって!
やはりオオイヌフグリという名前は似合わない。「瑠璃唐草(るりからくさ)」や「星の瞳」と呼んであげたくなりますね。