愛犬との散歩道には沢山のドウダンツツジが植えられています。四季を通して違う姿を魅せてくれる落葉低木。春になり満開を迎え、落ちた小花が満点の星空のようでした。
美しい落葉低木 満点星躑躅(ドウダンツツジ)・灯台躑躅(トウダイツツジ)
(4月中旬 横浜市)
春になると、スズランのような小花をつける低木です。
真っ白な小花が密集して咲く姿が星空を連想させることから「満点星(ドウダン)」となったそうですよ。何とも綺麗なネーミング!その小花が散った地面は小宇宙のよう。
▼愛犬とドウダンツツジの花
(4月中旬 横浜市)
▼散った地面を真上から撮影
(4月中旬 横浜市)
真上から撮影すると、なるほどと思うことがあるのですが・・・
細い枝に左右に分かれて葉がついていますよね。これが、宮中行事や夜の灯りとして使われていた「結び灯台」の脚に似ていることから、「灯台」がなまってドウダンツツジと呼ばれるようになったそうです。
結び灯台とは
「結び灯台」とは以下のようなものですよ。頑張って絵を描いてみました。時代劇で見かけたことありますね。3本の棒を上の方で縛って、その上に油の入ったお皿を置いて火を灯します。
▼結び灯台(イメージです)
生垣にも使われる丈夫な低木
▼密集した葉に小花がつく
(4月上旬 横浜市)
上のように密集して葉がつくので、生垣にも向いています。剪定にも耐えるので、こうして公共の場にも使われています。管理しやすいのでしょうね。落葉しても、細い枝はそのままにびっしり。強風が吹いても折れません。
この落ちた小花、下が苔だったらさぞや美しいことでしょうね。昔の人は美しいネーミングを考えたものです。ドウダンツツジは花言葉も素敵なんですよ。
<ドウダンツツジ>
(4月中旬 横浜市)
[花言葉]節制、上品、私の思いを受けて、返礼
[開花時期]3月~6月
[形態など]低木
※花言葉は色や種類で違います。ここでは代表例を記載しています。
秋に紅葉・美しい赤い葉をつける
(12月上旬 横浜市)
小花も花言葉も綺麗なんですが、紅葉も魅力的。寒さが進むほどに赤い色が濃くなります。モミジよりも厚い葉。強風が吹こうが、雪が積もろうがへっちゃらです。
強くて優しい赤い色は、寒い季節に私の心を和ませます。
上の画像は12月に撮影したもの。柔らかい陽射しに、透き通った赤い色が何とも綺麗でした。その様子にうっとり。
実は、この赤い葉に魅了されて押し花をしたことがあるのです。ちょっと油絵風にしたリンゴです。水分が抜けると、より一層落ち着いた赤色になりましたよ。
▼ドウダンツツジの葉で作ったリンゴ
油絵具を筆で荒く描いた感じにしたくて、小さい葉を使いました。右上から光を当てたイメージに。一緒に移っているレモンはイチョウの葉、桃はバラの花です。
「結び灯台」は、電気の無い時代に欠かせない灯りだったでしょうね。その灯りを眺めた時、四季を通じて印象に残るこのドウダンツツジを連想したのも頷けます。この白い小花が散った後は、美しい緑。今年も変化が楽しみです。